生きづらいあさひの、発達凹凸兄妹♡幸せ探しの工夫♡ブログ♡

発達に凹凸ありの2児を育てながら精神科で働くあさひが、子どもの気持ちを考えながら楽しく育児をする奮闘日記

人工呼吸器を止められた!という主張

先日、ニュースで

 

コロナ病棟で、人工呼吸器を装着するように話した医師が、

 

患者に装着を拒否されたことで

 

人工呼吸器、止めてみますか?

 

と聞いたところ、

 

患者に、「やれるもんなら、やってみ」

 

と言われて、本当に止めてしまった

 

というニュースが流れてきました。

 

 

前向きに話し合い、良い治療法を模索したい




 

私は、とても、とても不快な気分になりました。

 

 

今日はその話をしたいと思います。

 

目次

 

 

 

コロナ病棟

私も、コロナ病棟で働いたことがありますが、

 

消毒を何度もする手順に、暑いガウンと帽子に、息苦しいN95マスクに、ゴーグルの装着・・・

 

入退室するたびに、消毒を最初から・・・、防護服の着用・着脱があり

 

自分もコロナになるんじゃないか。という恐怖に怯えながら働いていました。

 

ニュースの医師が、本当に止めてしまったのは、倫理的にかなりいけなかったと思いますが、

 

医療者側だって人間です。

 

こんな暑くて、病気でもないのに、呼吸が苦しくなるような環境、

 

お金もらってもしんどかったです。

 

でも、順番に回ってくるし、できる人がしなければ、

 

コロナ病棟はまわりませんでした。

 

医師は、一番良いと思われる方法を説明したのに、(真意はわかりませんが)

 

「やれるなら、やってみろ」

 

という言葉が表すように、

 

聞く耳を持たない様子で、

 

挑発的なことを言われたら違和感を覚えると思います。

 

それに、人工呼吸器を止めてみたら、案の定呼吸状態が悪化したということです。

 

ということは、この方、その当時調子が悪く、悪化して命の危険もあったはずなんです。

 

それなのに、「やれるもんなら、やってみぃ」

 

いやいや。それなら、病院行かないで。

 

他にもあなたの席が空くのを待っている人もいるんだよ・・・

 

と思ってしまうのです。

 

 

社会に適応できなくなった人が見えない

 

 

 

悪い状態の人は、見えない場所に

 

皆さんは、認知症の進行した高齢者と関わったことがありますか?

 

ニュースで、殺人犯が、精神障がい者であったと報道されたら、

 

「なんでそんな人を、野放しにしていたのか!」と思うのではないでしょうか。

 

きっと、隔離せずと判断した医師が責められるでしょう。

 

病気で、独語(ひとりごとのようなもの)を言いながら、フラフラと歩き、

 

時々、大笑いなどしている人をみたら、

 

「何かされるんじゃないだろうか」

 

「何を考えているか、わからない」

 

と恐怖を感じ、距離をとるなど、身を守る行動をとると思うのです。

 

でも、そのような人が行く先は、一旦警察かもしれませんが、最終的な行先は病院です。

 

 

病院の役割

 

では、なぜ、日常でそのような人を見かけないのでしょうか

 

誰しも歳をとり、死んでいくのに、どうして、私たちは、

 

看取りの瞬間をみることがないのでしょうか。

 

それは、病院があり、そこに運ばれて亡くなることが多いからです。

 

認知症の悪化により、徘徊する人。

 

認知症の症状により、忘れただけなのに、「お金をとられた!!あんたが盗ったんやろう?!」と怒る高齢者。

 

理性がきかなくなり、人の物を盗んだり、平気でうそをつく認知症患者。

 

私たちが見かけないのは、

 

なぜでしょうか。

 

それは、認知症がひどくなってくると、病院や、施設にいくからです。

 

精神障害者が、奇声をあげている姿を見かけないのは、

 

なぜでしょうか。

 

それは、調子が悪くなったら、病院で隔離されるなどするからです。

 

 

普通ではない、社会に溶け込めないような人は、病院にいくことになっています。

 

 

でも、果たして、それでいいのでしょうか。

 

本人は、病気でそうなっているのに、

 

病院にしかいけなくなってしまうのです。

 

社会には、普通ができる人しか出られないなんて、なんかおかしいような気もします。

 

病院の中に入ったら、認知症が治るわけでもなし。

 

精神障害がすぐに良くなるわけでもなし。

 

でも、病院にいるしか選択肢がなくなっていくのです。

 

 

その時家族は

 

そのご家族さんは、お見舞いに訪れたり、

 

退院を本気で目指している人はどのくらいいるのでしょうか。

 

 

私は、療養型(ほとんどが寝たきりで、オムツ着用。胃にチューブを通して、そこから食事をとられます。言葉も話せない人たちがほとんどです)の病院と、

 

今現在いる、精神科の病棟と働きましたが、

 

面会や、差し入れに来られる頻度はとても少ないです。

 

障がい者年金が、支給されているはずなのに、ご本人が着ている服は、ボロボロで穴だらけ。

 

Tシャツは黄ばみ、お菓子を買うお金がなくてほかの入院患者のお菓子を盗る。

 

そんな世界です。

 

看護師が、〇〇を用意してください

 

とお伝えしても、何か月も忘れている家族さんもいます。

 

「退院はさせないでほしい。家に電話をしないでと看護師から伝えてほしい」

 

と何度言われたことか・・・。

 

あくまで、自分たち(家族)は、本人の味方であるかのように見せかけて説明をする。

 

しかし、裏で、退院を拒んでいるのは、家族だったりするわけです。

 

本人は、退院したくても、家族が反対したら退院は絶望的です。

 

寝たきりの患者さんの、住民票の住所が、病院の住所であることも多いです。

 

そのような環境に、自分がいると・・・

 

今回の医師のような、倫理を無視する事件も起きるでしょう。

 

やまゆり園の事件は、覚えていますか?

 

 

 

 

 

 

職員だった犯人が、障がい者は生きていても迷惑かけるだけだ!!という

 

優性思想をもち、たくさんの障がい者を殺害しました。

 

精神科病棟内における、患者への暴力行為は、なくなっていきません・・・

 

決して許されない事件が起きてしまうのは、なぜなのでしょうか。

 

 

 

医療従事者の立ち位置

夜勤をこなし、やっと給料がまともになる看護師。

 

一般的な企業よりも安い給料で働く介護士さんを見ていると・・・

 

私は、なんとなく、社会の闇をみているかのような気分になります。

 

援助者がいなくなると、たちまち社会は麻痺するでしょう。

 

「親が歳とってきたら、介護が心配だ・・・」なんて言いながら、

 

病院に入れれば安心だなんて思っている人、多くないですか。

 

 

自分が、認知症になるかもしれない。

 

家族が、精神障碍者になるかもしれないのに。

 

精神科病棟なんて、どこも老朽化が進んで、

 

トイレでさえもいまだに和式トイレがほとんどです。

 

きらびやかな世界、贅沢な社会がある一方で、

 

その社会を守っている・支えている場所や人を

 

置き去りにしていいのかな?

 

と思います。

 

コロナ渦で、必死に働いた医療従事者・・・

 

青い文字で書かれた医療従事者を励まそう!!エールを送ろう!!ってやつ、

 

一瞬で終わってしまいました。

 

挙句の果てに、「やれるもんなら、やってみろ」

 

なんだか、悲しくなりました。

 

感謝してほしいなんて思っていません。

 

ただ、みんなの安全や、安心を創っていくのは

 

医療従事者だけではないはずです。

 

 

 

 

 

 

見えない世界を想像してほしい

 

そして、いつか自由に動かなくなる

 

あなたの身体を、心を、支えるのは家族でしょうか?

 

かなり高い確率で、医療従事者であると思います。

 

自分の身体を守るためには、

 

自分自身の考えや、行動であり、態度による

 

 

ということを私も含めて、お互いに忘れないでほしいと思います。

 

(といっても、きっと優しい介護士や、看護師、医師がいるので

 

大丈夫だとは思います)

 

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました!