生きづらいあさひの、発達凹凸兄妹♡幸せ探しの工夫♡ブログ♡

発達に凹凸ありの2児を育てながら精神科で働くあさひが、子どもの気持ちを考えながら楽しく育児をする奮闘日記

めっちゃいいやん。精神科医の話し方

こんばんは。

 

私は、発達に凹凸のある子を育てながら、精神科病棟で働く看護師です。

 

普段、子どもや、患者さんとの関わりで

 

学んだことをこちらに書くことで

 

皆さんと、学びを共有できたらと思って書いています。

 

 

今日は、私がみた、精神科医の会話の仕方について

 

書きたいと思います。

 

 

 

目次

 

 

 

頑なな長男や、患者さん

 

発達に凹凸のある方や、見通しが立てにくい人って、

 

柔軟にこちらの思いを聞いてくれないことが多いと思いませんか?

 

例1:家でゲームばかりしている長男

 

 

外に連れ出そうとしても、ついてこない。

 

外に出ると、本人が欲しがっているものも買うことができるし、

 

気分転換にもなる。

 

今現在は、ゲームが楽しいんだけど、

 

そのうち飽きてくるので、ゲームをするより

 

2時間程度だったら、本人も外に出たほうが楽しめる。

 

でも、それを伝えても伝わらない。

 

外出を断り・・・結局ゲームをする。

 

寝る時間になってから、「今日、外に行けばよかった。暇やった」という。

 

でも、次の休みになると、またゲームをやっている。

 

発達に凹凸がある人は、興味が偏っていることも多いです

 

例2:退院はしたくないという患者さん

 

長年入院していると、退院する意味もわからなくなってくることがあります。

 

こちらからすると、入院なんかしていたら、自由がない。

 

楽しみがないように思います。

 

起床時間、就床時間は決められ、

 

食事はいつも病院食で、買い物も自由にできない。

 

テレビを観るには、テレビカードが必要で、

 

他の患者もいるため、プライバシーも守られにくい。

 

入浴の日も決められているし、好きな場所に行くこともできない。

 

こんな環境に長くいたくないと思うのが、普通だと思うのですが、

 

なぜか、退院したくない。という患者さんがいます。

 

 

良かれと思った事に、のってこない

本人のやりたいことや、本人の日常以外を

 

こちらが提案しても、すんなり乗ってこないのです。

 

きっと本人にとったら、良い経験になるであろう事も、

 

本人が、良い結果になることの見通しが立てられないのです。

 

 

先日みた、精神科医の提案の仕方

ある患者さんの退院支援の会議に参加したときのこと。

 

その患者さんの退院支援の会議に、一年前、私は参加していました。

 

そこで、

 

精神科医「退院・・・しませんか。施設、とりあえず

 

見学しませんか」

 

患者さん「退院・・・しません。施設、行きません。自宅しか行きません」

 

精神科医「自宅は退院できるレベルじゃないです。まずは施設にいきませんか」

 

患者さん「行きません。自宅がいいです」

 

この会話が繰り返されていた会議でした(笑)

 

しかし、今年のベテラン精神科医は違いました。

 

ベテラン精神科医

 

・退院したら、どうなると思っているのか

・退院したら、やりたいことは何かないか

・退院したとしても、どうしても合わなければ戻ってくることができる

 

などから話し始めました。

 

たった、これだけ?と思われるかもなんですが、

 

本人に聞くことによって、

 

本人が、テレビゲームをやりたいと思っていることを聞き出したのです。

 

それも、どんなゲームなのか。

 

そのゲームの楽しいと思っているところなど。

 

本人にしかわからない思いを聞くことに成功しました。

 

それを突破口に、

 

「施設に行ってもゲームできますよ」

 

「ゲームばかりしたくなったら困るので、

 

誰かに、お薬を用意してもらったり、ごはんの用意をしてもらったらどうですか」

 

という提案が患者さんの頭に入りやすくなりました。

 

そして、頑なであった、患者さんの「自宅以外行かない」

 

 

という発言から、「施設、見学行ってみます」という

 

発言に変わっていきました。

 

 

本人の思いを聞く難しさ

 

余計なおせっかいと言われるかもですが、

 

退院した方が患者さんのためにもなるかもしれないし、

 

新たな患者さんの良さが発揮できるかもしれません。

 

やってみないとわからないのに、

 

「やりません」と拒否から入る人がたくさんいます。

 

今までも、このような会話が一度もされていないとは思えないのですが・・・

 

今回は患者さんも話してくれたし、会話ができました。

 

薬の影響も、その時の気分も、雰囲気も、体調もあるかもしれません。

 

ですが、基本、何度も退院支援の会議が開かれるわけではないので、

 

今回はそのタイミングがそろったことと、

 

患者さんのやりたいゲーム名まで

 

うまく聞き出せた精神科医のたった一つの質問が大成功を生みました。

 

たったこれだけと思われるかもですが、

 

話してもらうことが難しかったするんですよね。

 

 

本人の主体性が変わってくる

一般論は、全く通用しない・・・うちの長男のように・・・

 

宇宙人のように会話ができない時があります。

 

ですが、宇宙人に、「外の空気吸いませんか」なんて言っても

 

食いついてこないのです。

 

宇宙人の長男が、お菓子を食べたあとに

 

「ごはん食べにいこうよ」と誘っても、来るはずがないのです。

 

今回の患者さんも、

 

本人の「ゲームをしたい」という思いを叶えるために

 

できることは何か。というスタンスで会話が進められました。だからこそ、

 

患者さんは、今までの考えを変えてみようと思ったのです。

 

タイミングと、話し方と、聞く内容・・・

 

大変難しいのですが、

 

合致する時があるんですよね・・・。

 

 

まとめ

 

その時の状況にもよるのですが、

 

本人の思いをまず聞く。

 

本人のニーズを知ることはやはり大切なのだと思いました。

 

本人の思いを叶えるために、私たちは助けますよ。

 

という正直な気持ちを伝えるだけで、随分変わってきます。

 

時間や忍耐も必要なのですが、

 

視点を変えて、聞き方を変えて、本人のニーズを知ることは、

 

本人の可能性を広げることにつながることを

 

目の当たりにしました。

 

ぜひ、皆さんも、本人のニーズを知る質問・・・

 

やってみてくださいね。

 

 

今日も読んでくださり、ありがとうございました!!